[EC2] NVMe SSD ローカルストレージ搭載の M5d インスタンスが登場しました
こんにちは、菊池です。
本日ご紹介の新発表はこちらです。
Introducing Amazon EC2 M5d Instances
Amazon EC2で、NVMe SSDローカルストレージを搭載したM5dというインスタンスタイプが追加されました。
先日の、コンピューティング最適化インスタンスであるC5に対し、C5dが追加されたのと同様のバリエーション追加となります。
M5dインスタンス
M5インスタンスは、C5と同様、NITRO SYSTEMというハイパーバイザを利用する最新世代のインスタンスです。今回登場したバリエーションであるM5dは、永続的なブロックストレージであるEBSとは別に、インスタンスタイプごとに固定サイズで割り当てられたローカルストレージが利用可能です。
このローカルストレージは、M3やI2、I3などのインスタンスタイプが持つインスタンスストアと同様の、揮発性のストレージデバイスです。インスタンスを停止すると、そのデバイスに書き込まれていたデータは保持されませんが、一方でEBSに比べ安価、高いIOパフォーマンス、低レイテンシといった特徴があります。
利用可能なリージョン(2018年6月6日時点)
現時点で利用可能なリージョンは以下の通りです。
- バージニア(us-east-1)
- オハイオ(us-east-2)
- オレゴン(us-west-2)
- カナダ(ca-central-1)
- アイルランド(eu-west-1)
現時点では、C5dが利用可能なリージョンと同等です。
利用料
バージニアリージョンでのオンデマンド価格(1時間)は以下の通りです。M5dインスタンスの利用料は、M5よりも2割程度、割高になっています。
インスタンスタイプ | vCPU | メモリ | NVMeローカルストレージ | M5d利用料 | M5利用料 |
m5d.large | 2 | 8 | 1 x 75 GB | $0.113 | $0.096 |
m5d.xlarge | 4 | 16 | 1 x 150 GB | $0.226 | $0.192 |
m5d.2xlarge | 8 | 32 | 1 x 300 GB | $0.452 | $0.384 |
m5d.4xlarge | 16 | 64 | 2 x 300 GB | $0.904 | $0.768 |
m5d.12xlarge | 48 | 192 | 2 x 900 GB | $2.712 | $2.304 |
m5d.24xlarge | 96 | 384 | 4 x 900 GB | $5.424 | $4.608 |
M5dインスタンスを起動してみた
それでは、M5dインスタンスを起動してみます。
オレゴンリージョンを選択して、新規EC2インスタンスを起動しよとすると、M5dの各インスタンスタイプが選択可能になっています。
今回はm5d.largeを選択します。ストレージの設定では、「ephemeral0」が自動で割り当てされています。
ローカルストレージの利用
起動したインスタンスに接続して、ローカルストレージを設定し利用可能にします。以下、環境はAmazon Linux 2018.03.0 を使用しています。
何もせずに起動した状態では、まだマウントされていません。
$ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 devtmpfs 3.8G 48K 3.8G 1% /dev tmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /dev/shm /dev/nvme0n1p1 7.8G 1.1G 6.7G 14% /
lsblk
でデバイスを確認すると、nvme1n1
として認識されています。
$ lsblk NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT nvme1n1 259:0 0 69.9G 0 disk nvme0n1 259:1 0 8G 0 disk ├─nvme0n1p1 259:2 0 8G 0 part / └─nvme0n1p128 259:3 0 1M 0 part
ファイルシステムを作成してマウントします。
$ sudo mkfs -t ext4 /dev/nvme1n1 mke2fs 1.42.12 (29-Aug-2014) Discarding device blocks: done Creating filesystem with 18310546 4k blocks and 4579328 inodes Filesystem UUID: c3ee85d9-337b-4bd2-96b5-2f298d41a99f Superblock backups stored on blocks: 32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208, 4096000, 7962624, 11239424 Allocating group tables: done Writing inode tables: done Creating journal (32768 blocks): done Writing superblocks and filesystem accounting information: done $ sudo mkdir /data $ sudo mount /dev/nvme1n1 /data
これでマウントできましたので、利用可能になりました。
$ df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 devtmpfs 3.8G 48K 3.8G 1% /dev tmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /dev/shm /dev/nvme0n1p1 7.8G 1.1G 6.7G 14% / /dev/nvme1n1 69G 52M 66G 1% /data
最後に
先日のC5に対するC5dと同様に、M5にもNVMeローカルストレージを搭載したインスタンスタイプが登場しました。ローカルストレージ(インスタンスストア)は、揮発性ということで利用を敬遠されがちですが、うまく利用することでハイパフォーマンスなストレージが安価に使うことができます。
マッチするケースがあれば積極的に利用していきましょう。